とにかく多作なことで有名なMartin Newell。そのスイートなメロディセンスとローファイながらツボを抑えたアレンジセンスにいつのまにか心を奪われてから数年。いつか全ての曲を聴いて見たいと思っていたので、この1年ほどでじっくり聴いてみていた。

しかしやっぱり多作で、このままだとそれぞれの印象を忘れてしまいそうなので、自分へのメモを兼ねて、ほかにもMartinの音楽をディグりたい人にも多少の参考になるように、ひとことメモを残しておこうという記事です。

目次

The Stray Trolleys - Barricades and Angels (1980)

テープレコーディング&カセットテープリリースをメインにするMartinのローファイサウンドの中でも、とくにローファイかつラフなバンド演奏がメインで、少し意外な一面も見られるデビュー作。ソングライティングもまだ未完成なので、かなり聴き進めてから戻るので良さそう。

The Cleaners from Venus - Blow Away Your Troubles (1981)

The Cleaners from Venus - On Any Normal Monday (1982)

The Cleaners from Venus - Midnight Cleaners (1982)

The Cleaners from Venus - In the Golden Autumn (1983)

The Cleaners from Venus - Under Wartime Conditions (1984)

Martin Newell - Songs for a Fallow Land (1985)

The Cleaners from Venus - Living with Victoria Grey (1986)

The Cleaners from Venus - Going to England (1987)

The Cleaners from Venus - Mind How You Go! (1987) / The April Fool (1987)

EP「Mind How You Go」と「April Fool」のコンパイルアルバムが「Cleaned Up Collectibles」 (2016)としてリリースされており、サブスクリプションサービスでも視聴可能。

The Cleaners from Venus - Town & Country (1988)

The Cleaners From Venus – Town & Country

Discogs: The Cleaners From Venus – Town & Country

キャリアベスト曲といってもいいBlue Swan、隠れた良曲Only Cardboard Townが入ってるのに、なぜかオリジナル・アルバムで唯一サブスク配信されていないアルバム(レーベルの関係?)。自分もまだアルバムとしては聴けていないが、主要曲が収録されたベスト盤「The Very Best of Cleaners From Venus」が配信されているのでそちらを効くべし。サウンドは80s的につくられすぎている気がするが、曲のクオリティは高く見過ごすには惜しい作品。

The Brotherhood of Lizards - The Brotherhood of Lizards (1988) + Lizardland (1989)

2作がコンパイルされ、「Lizardland: The Complete Works」としてThe Brotherhood of Lizards名義の全曲集が2016年に再発されている。活動期間の短さとぱっと見の代表曲のなさから見過ごされがちだが、忘れてはならない名曲「The World Strikes One」「The Dandelion Marine」があるし、ほかにも佳曲があるので代表作を聴いたあとくらいでもオススメできる。

The Cleaners from Venus - Number Thirteen (1990)

Martin Newell - The Greatest Living Englishman (1993)

Martin Newell - The Off White Album (1995)

全曲Louis Philippeプロデュース、すこしオーバープロデュースながら60sなポップスアレンジに富んでいて楽しい。El好きも聴き逃がせない佳作

Martin Newell - Let's Kiosk! (1995) [EP]

Martin Newell - The Spirit Cage (2000)

The Cleaners from Venus - My Back Wages: A Collection of Cleaners Rarities (2000)

Martin Newell - Radio Autumn Attic (2002)

Martin Newell - Songs from the Station Hotel (2002) [EP]

Martin Newell - The Light Programme (2004)

Martin Newell - A Summer Tamarind (2007)

The Cleaners from Venus - English Electric (2010)

The Cleaners from Venus - Ginger Stepkids: The Lost Demos 2009/2010 (2019)

English Electricのボーナスディスクとして発表されたデモ集で、2019年作にリイシューされた。これがまじでクオリティ高い曲だらけでびびる。70s SSWへの憧憬が詰まったセンチメンタルな佳曲がならんでおり、ローファイ過ぎないところも聴きやすい。逃せないアルバム。

The Cleaners from Venus - In Chimp World (2011)

The Cleaners from Venus - The Late District (2013)

このアルバムはかなりの強敵だった…。全体的に語り強めの歌で甘いメロディほぼないし、もはやフォーキーてよりブルージーだし、インストも多めだし。詩人としての彼をたのしむためのアルバムだろう

The Cleaners from Venus - A Dawn Chorus: Early Cleaners and Beyond 1967–1985 (2013)

The Cleaners from Venus - Return to Bohemia (2014)

「The Late District」から、2014年のこっちは一転、ジャングリーなギターやメロディアスなメロディラインが楽しめる、60s回帰な内容でかなりよかった。

The Cleaners from Venus - Extra Wages (2014)

My Back Wages(2000)のアウトテイク集らしいが、ふつうに良い曲ばかりで良い。アレンジがより薄い(ほとんど弾き語り)が、その分オーバーダブ回数が少ないのか音質良い説。Cleanersの入門としてもいけると思うアルバム。

The Cleaners from Venus - Rose of the Lanes (2015)

ギターに回帰しつつ60年代より80年代的なサイケ感やハード感のある曲が並んでいてすこし新鮮。Third summer of loveなんてタイトルの曲もあるし、Big Starなパワー・ポップ曲も楽しめる。

Martin Newell - Teatime Assortment (2015) [Best of]

Martin Newell & the Cleaners from Venus - Android Nation (2016) [EP]

The Cleaners from Venus - The Last Boy in the Locarno (2016)

1曲目のThe Crystals and Ronettesの直球な愛が良い。が、ほかは4曲目10曲目くらいかな。あんまり記憶に残る曲は無かった。

Martin Newell - Songs From The Station Hotel (2016) [EP]

Martin Newell - Martin Newell's Jumble Sale (2017)

70年代から直近までかなり広い期間のアウトテイク集。1曲目から良曲でなんでそれリリースしてなかったの!?みたいな曲多数。#5 とか#12 とか2010年ごろの曲だがそのころのアルバム曲より良いような…

The Cleaners from Venus - Kitchen Table (2017) [EP]

The Cleaners from Venus - Star Cafe (2018)

ジャケにはサントラと書いてあるし各曲の冒頭にナレーションが入っているが、どうやらコンセプトアルバムと作ったもので実際に上演などはしてないよう。テーマ的な#2やミドルテンポ#10、ロックな#15など見逃せない曲あり。

The Cleaners from Venus - Life in a Time Machine (2018)

エレクトリックなサウンドが比較的多くて音像もクリアめで聴きやすいが、お蔵入り音源集がよかったのに比較してこちらもメロディのクオリティはあんまりかも

The Cleaners from Venus - Wireless Wivenhoe (T&M 030) (2018)

The Cleaners from Venus - Time Machine (2019) [EP]

The Cleaners from Venus - The Essex Princess (2019) [EP]

The Cleaners from Venus - Could Be Christmas Eve (2019) [EP]

The Cleaners from Venus - Dolly Birds & Spies (2020)

50sやクラシックというかタンゴ?みたいなシンプルなコード進行がわりと多かったか、さらにルーツに辿ったような印象だった。#4 のシンプルなロック、#9 の彼らしいしんみりバラードは印象に残ってるが他はうーんという感じ。

The Cleaners from Venus - July (2020) [EP]

The Cleaners from Venus - Flowers of December (2020) [EP]

The Cleaners from Venus - Penny Novelettes (2021)

The Cleaners from Venus - Christabel's Party (2021) [EP]

The Cleaners from Venus - Cleaned Up Collectibles Volume 2 (2022)

The Cleaners from Venus - That London (2022)

現時点での最新作。ソングライティングはビートルズを思わせる曲が多く有る気がするが、それがThat Londonのタイトルの所以だろうか。かなりクリアな音像だからか逆に打ち込みサウンドが耳につく部分があるのが残念。