今週のレコメンド (2020/04/06) (Apple Music)


The Yellow Melodies - Sunshine Pop, Vol. 1 (Self release)

スペインの古株インディポップバンドによる新 EP。ジャングリーなギターポップサウンドは全くもって変わらなくてすばらしい。 ギターポップ賛歌「C86 e Indiepop」は、タイトルにピンと来たらぜひ歌詞を眺めながら聞いてほしい曲 →C86 e indiepop | The Yellow Melodies (スペイン語 → 英語翻訳)

Nap Eyes - Snapshot of a Beginner (Jagujaguwar)

カナダ・ハリファックス出身の大注目バンド、Nap Eyes による待望の 4th アルバム。Paradise of Bachelors から Jagujaguwar に移籍したようだ。軽快なギターポップ曲から、7 分を越しているのに聞き飽きないサイケポップまで、相変わらずまったく期待を裏切らない、隙のないソングライティング。どこか懐かしい。

The No Ones - The Great Lost No Ones Album (Yep Rock)

I Was A King/R.E.M./The Minus 5/The Baseball Project のメンバーが参加…ってマジかって感じだが、このサウンドを聞くかぎり本当らしい。パワーポップ、ポストパンク、ガレージロックなどなど混ぜつつ、バンド自身が純粋に楽しんでるのがわかる内容。ともすれば「オヤジバンド」的になりそうだけど、そこはソングライティングでカバー。若さを感じる#2「(Going Back to) Stockholm Syndrome」#11「Gone」あたり大好物でした。

The Dowling Poole - See You, See Me (Self release)

Dowling さんと Poole さんによる、拗らせ捻くれパワーポップバンドの 3 作目。ELO、Sparks、The Beatles ほか好きなバンドへのオマージュをまったく隠さずに、そのままポップなサウンドにまとめる手腕はお手の物。そんな内容なので、もちろん Jellyfish やそのフォロワーが好きな人にはおすすめ。そういえば ELO の「Mr. Blue Sky」オマージュ曲だけをあつめた Youtube プレイリストを作ってる人がいたが、#1 も入るだろうな。

Ratboys - Printer’s Devil (Topshelf Records)

エモ寄りオルタナバンドによる 3rd アルバム。引き続き Topshelf より。前作では少し落ち着いたギターサウンドがふたたびドライブ感をあげて復活。最高に気持ちいい音作りに。やっぱりオルタナといえばこのサウンドだよね、という納得感。もちろん曲がいいので成り立っていることも忘れずに。このアルバムをひっさげての来日ツアーとか見たかったな…。

Empty Country - Empty Country (Get Better Records)

2017 年に解散してしまった Cymbals Eat Guitars の、フロントマン・Joseph が始めた新プロジェクト。Get Better Records って聞いたことなかったけど、Cayetana や Sheer Mag とかのリリースがあるレーベルで、Queer の地位向上をわりと運営方針のまんなかにもってるとのこと(レーベルロゴにピンクトライアングルが入っている)。Joseph が LGBTQ なのかは知らないが、まあパンクを中心にリリースしているようだ。

今作は Swearin'のメンバーが Co-producer として参加している他、彼の妻で Field Mouse のギタボである Rachel Browne、CEG のドラマー Anne Dole やその弟 の Pat が参加とのことで、どこかリラックスした雰囲気もある。サウンドとしては CEG の 3rd “LOSE” (傑作!) に近いだろうか。フォークをベースにしつつ、ハードコアの血が抑えられないとでもいうような、エモーショナルで歪んだギター/ボーカルが炸裂する場面も。

エモ/カントリーサウンドが(個人的に?)流行しているので、今の空気に完全にマッチして聴けた。にしてもこのソングライティングのすばらしさ、彼のキャリア最高傑作では。