Marika Hackman - I’m Not Your Man (Sub Pop, 2017)
The 1975 や Japanese House をリリースしていた Dirty Hit から Sub Pop へ移籍しての 2 枚め。この低めでミステリアスな声質いいなあ。インディ感あふれる音作りとアレンジにマッチしてる。コード進行がまたダウナーで、往年の Sub Pop からの流れを感じさせる。かと思えば「My Lover Cindy」みたいなちょっと可愛いアレンジの曲もあってこれまた。Mitski とか Jay Som とか好きな人(自分)は好きになっちゃうやつだった。
BURGER NUDS - Act 2 或いは Act 3 (UK.PROJECT, 2017)
14 年ぶりの新譜というと、全く変わってしまうか全く変わってないかのどちらかを想像すると思うけど、彼らの場合「変わったけど変わってない」というのが一番しっくりくる表現だと思う。ボーカルの門田氏は BURGER NUDS 解散後も休みなく活動し続けて、しかも名義が変わるごとに方向性をガラッと変えて音楽を探求し続けてきた人だけど、言い換えれば制作モードを柔軟に切り替えられる人なので、だからこそこういう「らしさ」と「変化」が同立している作品を生みだせたんだろう。ちょっと思い入れがありすぎてまとまった文章をかけないけど、とにかくこのアルバムは彼らの 1st アルバムに続く 2nd で、そして 3rd が存在するということを感じさせてくれた。
Angie Heaton - Let It Ride (Parasol Records, 2003)
パワーポップ SSW の Adam Schmitt がプロデュースした作品はどれもほんとに素晴らしいんだけど(他に Tommy Keene、Three Hour Tour、Velvet Crush など)、このアルバムもほんと良い曲しかないし、いい音している。一つ前のアルバム(や所属していたCorndolly の曲)はジャングリーなインディだったんだけど、これはスロウコアとフォークロックをうまいバランスでポップス寄りにしたという感じで、つまり最高っすね。レーベルが Parasol ってのもまたいい。
Leif Vollebekk - Twin Solitude (Nevado Records/Secret City Records, 2017)
この人は先日の Will Stratton さんと並べてオススメしてるブログを見て聴いてみたんだったと思う。モントリオールの SSW。で最新作が出てたので早速聴いてみた。最初は少し地味すぎるかと思ってたけど、静謐で繊細な音作りでどんどん世界観に引き込まれていって、そんなこと言ってられなくなった。これぞフォークシンガー。
サニーデイ・サービス - Popcorn Ballads (ROSE RECORDS, 2017)
なんの予告もなく発表された最新作。前作「DANCE TO YOU」に引き続き、手間は掛かってそうなのに必要以上に重さを感じない、まさに曽我部恵一という作品集。前作のときに何十というアウトテイクを出したと言っていたから、多分そのアウトテイクによる姉妹盤なんじゃないかと思うんだけど、それでもこの良さかという充実度。こちらのほうかラフでパーソナルな歌詞が多いし曽我部ソロに近いと思うんだけど、それでもなぜかサニーデイの新譜として納得してしまう。どういう書き分けなんだろう。
Hornal - The Game Begins with the Lights Out (Self-release, 2017)
ツイッターで話題にしてる人から試聴にいって、一発で好きになってしまった。Jeff Lynne’s ELO と 10cc のライブバンドメンバーとして活躍してきた Iain Hornel さんによるソロプロジェクト。曲によってかなりアレンジの幅があるけど、60〜80 年代ポップスへの憧憬を元に恐ろしいほどキャッチーなメロディを乗せてくる最強のポップスアルバム。完成度高すぎてニヤニヤする。