# Daniel Brandt - Eternal Something (Erased Tapes, 2017)

Peter Broderick や Olafur Arnalds、Nils Frahm がリリースしているインディクラシック総本山みたいなレーベルからのソロ 1st アルバム。参加していた"Brandt Brauer Frick"も結構ストイックなミニマル・チェンバーミュージックのイメージがあったが、さらにこだわりぬいた、ストイックの極みみたいな音楽。しかし、聴いているうちに音色の多様さと、リズムの変化の偏執的なところも見えてくる。くるりのインスト曲のようなポップ性と、現代ジャズのしなやかさと、ミニマルテクノのストイックさという 3 つの面を併せ持った異質なアルバム。

# yMusic - First (Communal Table, 2016)

First という名の 3rd アルバム。インディークラシックを牽引するアンサンブルで、同じく 2016 年発表 Ben Folds とのコラボアルバムの素晴らしさも記憶に新しい。今作はすべて、同じくインディークラシックを牽引する Son Lux 作曲の楽曲が納められている。一聴するとカフェミュージックかなーと思う人もいると思うけど、そんな心地よい音ではないのが面白い。ポップ・ロックとの融合によりチェンバーミュージックの地平も切り開く意欲作。

# Aye Nako - Silver Haze (Don Giovanni Records, 2017)

ブルックリンの 4 人組による 2nd アルバム。これこそインディーポップなギターの音色とメロディの人懐っこさ。これを嫌いな人はいない。すべての音色が僕の想像と違わなくて、聴いていて悔しいアルバム。ラット一つを商売道具にしてるなこれは。Don Giovanni Records って初めて聞いたけど、P.S. Eliot のディスコグラフィ盤や The Ergs!、Waxahatchee なんかをリリースしてると見て納得。

# Luxury Death - Glue (PNKSLM, 2017)

CAUCUS の柳川さんが呟いてて知ったバンド。Nai Harvest の Vo.Gt とその恋人によるユニット。Nai Harvest のほうは 2 人組エモバンドとしてこだわりが深いというか、ちょっと好みとずれるなと思っていたんだけど、こっちは宅録にして 2 人という数にこだわらずポップソングを作る!という自由さが出ていてかなりよい。エモというかローファイポップだしな。

# Tall Ships - Impressions (FatCat Records, 2017)

マスロック/エモっぽさを持ったアレンジながら、ギターポップ的清涼感やオルタナな熱さも兼ねそろえている素晴らしいバンド fromUK。リリースは Big Scary Monsters→FatCat Records とまたインディーロックの名門を渡り歩いている。こういうスケール感の大きいエモ系統のバンド、最近増えてる気がするな。

# Gold Connection - Gold Connections (Fat Possum Records, 2017)

ヴァージニア出身の Will Marsh さんによるソロプロジェクト?よくわからないけど、Car Seat Headrest こと Will Toledo 氏がプロデューサー・エンジニアとして全面的に関わっているいうのも納得な音&すばらしさ。スカスカでフラフラながらも歌心溢れるギターフレーズも、けだるいけどツボを押さえるボーカルも Car Seat Headrest が好きなら間違いない。というか個人的にはこっちのほうが好きだった。