今回新譜ばっかりだ
- Apple Music プレイリスト (2017/02/27)
- [Youtube プレイリスト (2017/02/27)]
# Palm Honey - Tucked into the Electronic Wave (2017)
ローファイ&サイケデリックな音像で最高にポップな EP。こういうバンドって単調になりがちだけど、サックスが炸裂する 1 曲目後半だったり、ぶっとい単音リフが気持ちいい 4 曲目だったり、アレンジにセンスがあって飽きない。アルバムが楽しみ。
# Strand of Oaks - Hard Love (2017)
White Lung とか Babaganouj の新曲とか、こういうハードポップロック系列の 80s 回帰も流行ってるのだろうか。元はフォークっぽい路線らしいが、今作(と前作)はかなり暑苦しい。だんだんと熱が上がっていくオープナー「Hard Love」から、重苦しいシュ―ゲイザーあり、ピアノバラードあり、軽快なロックチューンありと、わりとなんでもあり。そして全曲どこか切ない。確かにフォークシンガーなんだなと思う。
# 花澤香菜 - Opportunity (2017)
「UK サウンド」がテーマらしい花澤香菜の 4th アルバム。引き続きラウンドテーブルの北川勝利がプロデュースしているだけあって、ビートポップ~サイケポップ~ブルーアイドソウル~マッドチェスター~ニューウェーブと確かに UK なエッセンスをがっちり押さえている。そしてそういうオマージュをしつつ、ちゃんと曲としてもいいのは流石。花澤さんのボーカルも相変わらずキャラ分けがめちゃくちゃ上手く、ポップス映えする。文句付けるとしたらちょっとシングル曲が浮いてる事か。ちなみにインタビューで元ネタばらしもしていて、そりゃあその辺オマージュされれば好きに決まっているよね、というラインナップだった。
# Cairophenomenons - Cue (2017)
元々 Cairo として活動していた日本のバンド。1 曲目の音作りと繊細さが最高。日本でここまで Mac DeMarco なのは聴いちゃうわ。1 曲め以外はちょっと弱いけど、気になるバンド。
# Flyte - Victoria Falls (Sg) (2017)
ロンドンのバンド。indienative で「正統派オルタナポップ」とか書かれてて、正統なオルタナってなんやねんと逆に興味を持った。まあ確かにそう書いちゃっても仕方がないくらい、UK の今までの良質な音楽への視線があって、ストレートなポップ性がある曲。でももちろんそれだけではなく、全編通して落ち着かないハーモニーがつけれられていたり、よくわからないふわふわシンセが入っていたりして油断させない。Cortney Barnette も手掛けた Burke Reid をプロデューサーに 1st アルバム制作中らしく、かなり期待。
# Jens Lekman - Life Will See You Now (2017)
勝手に Dylan Mondegreen とか優しいネオアコと一緒のカテゴリに入れていて、確かにそのくくりのサウンドとめちゃくちゃ良いメロディは同じなんだけど、活動内容とか歌詞をちゃんと読んだりするとかなり変なひとであることがわかる。でもやっぱり素晴らしい曲を書くので、とりあえず曲を聴いて、そのあと変人っぷりを楽しむといいと思う。
# Justin Carter - The Leaves Fall (2017)
Mister Saturday Night というハウスとかテクノっぽいジャズとかをリリースするレーベルのオーナーらしい。1 曲目はレディヘのアコギ曲みたいなのに、2 曲目はコンテンポラリー R&B みたいなサウンド、でまたフォーク、みたいな、このあいだ挙げた Hein Cooper みたいな構成になっているアルバム。全部で 27 分しかない中で曲が詰め込まれているけど、どれも面白くきけた。普通に普段ロック聴いてる人が好きそうなアルバムだった。
# Lotte Kestner - Covers (2017)
Trespassers William というドリームポップバンドのボーカリストによるカバーアルバム (Lirico/Inpartment)。透き通る声質にシンプルなアレンジが合っていて、原曲のメロの良さをひたすら噛みしめられる。そして有名どころからマイナー(だけどオタクは間違いなく好きなバンド)まで抑えた選曲が良すぎる。Nick Drake、Crowded House、The One AM Radio、Slowdive とかそりゃあ好きだよ。
# Bing & Ruth - No Home of the Mind (2017)
NY 出身の David Moore さんが率いるアンサンブル。過剰なまでに抑圧されたサウンドプロダクションの中で、うねりのように繰り返されるミニマルなフレーズ。インストポストロックとかだとここでバーン!ってデカい音だしてしまいそうだな、というところもギリギリまで押さえ、一筋の光が差し込んだ?くらいでまた引いてしまう。でもその分その光の部分がめちゃくちゃ幸福感にあふれていて(「Is Drop」以降)、脳内が勝手に幸福なシーンを動画再生してしまう。アンビエントなスタジオプロダクション?もピアノに寄り添ったアレンジが素晴らしく、BGM 替わりに流しても聴きこんでしまう系音楽だった。
# Tangarine - There and Back (2016)
オランダのフォークデュオ。もう一聴してわかる通り、Simon & Garfunkel への愛が半端ではない。あまりに愛が深すぎる曲たちがあまりにも良すぎるだめ、受け取る側も S&G への愛がどんどん深まるアルバム。素晴らしい。
# Matt Pryor - Memento Mori (2017)
ex.The Get Up Kids/The New Amsterdam の Matt の新譜。SXSW2011 で屋外に声を響き渡らせる彼を見て以来、エモいのもフォーキーなのも全部好きになってしまっている。ソロとしてはもう 5 枚目のスタジオアルバムで、まあ基本は変わらないんだけど、私生活で不幸があったのか、今回はタイトルから「Memento Mori」でシリアスな曲が多め。ほんとさり気ない曲ばかりなんだけど、どうも涙腺が…。