# Ryan Teague - Site Specific (2016)

UK の音楽家による 6th?アルバム。アンビエント/エレクトロニカでぼやっと終わると思いきや、昨今のインディ・クラシカル/ジャズ寄りのインプロも入り、かなり面白い音に。でも気持ちいい。

# ぼくのりりっくのぼうよみ - Noah’s Ark (2017)

大学に進学し、タイアップをこなし、小説発表なんかもして、満を持してのメジャー 2nd アルバム。ヒップホップとポップスは相性元から良いけれど、これほど滑らかに地続きになっているのはやっぱり宇多田ヒカルを連想してしまう。しかし、宇多田は最新作で欧米的 R&B を取り入れたけど、彼は J ポップに大きく歩み寄った。とくに「noiseful world」なんて CHEMISTRY とかそういうポップスレベルの泣きメロ&進行で、ヒップホップ界隈から DIS られちゃうんじゃないかと思いつつ、それが最高だと思う。

# Brent Cash - The New High (2017)

The Pearlfishers と共に Marina Records のソフトロック 2 枚看板と言っていい彼が、6 年ぶりにアルバムリリース。もう毎回最高のサンシャインポップでエヴァーグリーンなアルバムを出してるけど、今回も全く期待を裏切らない出来。午前中聴くと最高。

# Mark Eitzel - Hey Mr Ferryman (2017)

American Music Club こと Mark Eitzel の…何枚目かわからないけどソロ名義のアルバム。正直 AMC 名義と差はあんまりわからない。あまり熱心なファンとは言えないけど、いつ聴いても安定して完成度の高い叙情インディフォークをやっていて信頼感がある。インディフォーク好きもスロウコア好きも、もしくはレディオヘッド好きとかも聴いてほしい一枚。

# 岩見十夢 - 生きているからだ (2017)

関西出身の SSW。2 月 8 日発売のアルバムから先行シングルなんだけど、アルバムとしては 2006 年の 1st から 11 年ぶりという寡作。…というわけではなく、その間にミニアルバムや NHK 教育の「シャキーン!」へ楽曲提供などを行っている。かくいう自分も「シャキーン!」で知ったのだけど、シンプルなアレンジと日常に寄り添った歌詞が良い。

# 阿佐ヶ谷ロマンティクス - 街の色 (2017)

こういう、ブルーペパーズとか、ユーミン~シュガーベイブをがっつり引き継いだポップスいくらでもあっていい。めちゃくちゃ気持ちいいし、演奏も上手くて安心して夕暮れに照らされながら電車の中で聴ける。

# ANATAKIKOU - 3.2.1.O (2017)

3 人組からついにソロプロジェクトになってしまった ANATAKIKOU だけど、誤解を恐れず言えば 6th にしてこのアルバムが今までで一番 ANATAKIKOU らしいアルバムだと感じた。それはひねくれたメロディだったり、豊かなアレンジだったり、言葉遊びの面白さだったりするけど、ANATAKIKOU を聴いてみたい人に一番最初に渡すアルバムとしてふさわしいと思った。

# The Proper Ornaments - Foxhole (2017)

Sexy Kids→Veronica Falls→The Proper Ornaments→Ultimate Painting と本当に節操のない James Hoare と、現在は TOY にも参加している Max Oscarnold によるバンド released by Slumberland Records。テンション低めのフォークと言ってしまえばそうなんだけど、どうにも後に残る暗さというか、暖かさか何かがあって、つまり好き。にしても「たこつぼ壕」って…いや意味はあってるけど…。

# 渚にて - 星も知らない (2017)

Vo 柴山さんは今何歳なのか知らないけど、少なくとも音楽活動し始めて 30 年弱なはずで、それなのにこんなにも若々しいアルバムを作れてしまうのはすごくないか。というか出すたびに音的には若返っているし、完成度もあがっているんじゃないかと思う。「夢のさよなら」なんて中期スピッツかと思った。

# Cloud Nothings - Life Without Sound (2017)

そして若いといえばこのバンドもほんと若い。もう結成 8 年目なのか。1st の青さも突き抜けるほどだったが、4 枚目にしてポップパンクかと思うほどの生き生きとした音像、甘酸っぱいメロディ、青い歌詞…。疾走感は減退したのになぜだ。「Modern Act」良すぎませんか。