明けましておめでとうございます。正月も年間ベスト記事眺めながら Apple Music 聴いていたところ、利用 1 年半目にして 10 万曲の登録上限に達してしまって、年明け早々聴かなそうなやつをちまちま消すという大変むなしい作業をすることとなった僕です。今後ともよろしくお願いします。

というわけで人のベスト記事で知ったのがまだ多め。


# Frankie Cosmos - Next Thing + Fit Me In (2016)

インディ宅録感がはんぱない女性 SSW による 2nd?アルバム。Bandcamp に膨大なショートチューンがあるナード女子。ラフなアレンジ&録音だけど、宅録の悪い意味でのチープさは薄くてよい。ポップソング集。

# Prince Daddy & the Hyena - I Thought You Didn’t Even Like Leaving (2016)

Broken World Media からもリリースをしている、ガレージ&エモな 4 人組。ちょっとしたギターフレーズやメロディにハッとさせられる。PUP とか Donovan Wolfington とか Ty Segall とか好きならどストライクだ。自分だ。彼等の Bandcampでは NYP でダウンロードできる。

# Lisa Hannigan - At Swim (2016)

アイルランドの SSW。Hostess から国内版もリリースしているらしい。いくつかの年間ベストで名前を見た。狭いバーで弾き語りを見ているような距離感の録音で、寂しさと優しさの入り混じった歌を自分のために唄ってもらっているような気持ちになる。

# Glen Phillips - Coyote Sessions (2012)

Toad the Wet Sprocket のフロントマンによるシンプルアレンジなアルバム。これまた自分のために唄ってもらっているようで、とても贅沢なアルバム。そしてこういうアレンジだと、さらに彼のソングライティングのすばらしさが引き立つ。ファルセットに切り替わるときの声めっちゃよくないですか。

# Brasstronaut - Brasstronaut (2016)

カナダの 6 人組。トランペット・ピアノ(シンセ)・クラリネットのメンバーがいることからも分かるように、ジャズや黒っぽい要素が強めのロックバンド。タイトなリズム隊にポストロックとファンクを混ぜたようなアプローチで重なるウワモノが気持ち良すぎる。

# Kevin Devine - Instigator (2016)

NY のバンドアレンジな SSW の 9th アルバム。正直、特別何が良いというわけではないけど、歪みとかキメとか、ロックの気持ちいい所をしっかり押さえた佳作アルバム。

# Dark Houses - Dark Houses (2016)

元 Hope of the States の中心人物 3 名によるバンド。現在はフロントマンの Sam Herlihy を中心に The Northwestern や Troubles というバンドで活動しているけど、この Dark Houses は HotS 解散(2006 年)に録音されたままリリースされなかったアルバムらしい。非美声&美メロ荘厳ポップスといことで Mercury Rev とか Butterfly Child を連想するけど、引けをとらない完成度。良いアルバムだった。これが好きなら HotS もぜひ。

# Timothy Nelson - Words Like Young (2016)

これも何か所かで見た。オーストラリアの SSW。これまでの Timothy Nelson & The Infidels 名義は凝ったアレンジのメインストリームなアルバムだったのに対し、ロックバンド然としたシンプルながらメロディ&コーラス!な違う意味で力強いアルバムになっている。メロディ良すぎ。最近こういうガチガチポップロックの人がユルいロックに転向したアルバムが好きすぎて歳を感じてしまう…。

# Blueneck - The Outpost (2016)

UK のバンド。どういう人たちかよくわかっていないけど、前作 King Nine はなかなか高評価だったらしい。金属系の音だったり、ミニマルなリズムボックスだったり、アンビエントっぽいけど緊張感のあるシンセだったりかなり硬派な音作りだけど、歌ものとしての意識がけっこうあり、昨今の Radiohead 的なこだわりを感じる。意外と The King of Limbs 以降のレディオヘッドフォロアーって少ないかもしれない。

# Twaine - Love for Sale and a Soul for Rent (2006)

Cloudberry Jam のシンセ奏者 Henrik Sundqvist によるソロプロジェクト。00 年代のクラウドベリーっぽいオシャレ感でもうすこしソウルフルにした感じ。センスが当たり前だけどクラウドベリーなので、ホーンのリフとかこれこれ!!って思わず言いたくなるツボの突きかた。素晴らしい。

# Solange - A Seat at the Table (2016)

これまた話題になっていた。Beyonce の妹である、US の SSW・Solange Knowles による 3 枚目のアルバム。ビルボードの 1 位になってグラミーにも推薦されているというから評価はお墨付き…というこれまでの前置きはほんとうにどうでもよくて、もう聴けば良さしかない。ブラックミュージックにしても 60 年代のグルーブの気持ちいいのが好きらしく、フレーズ間のオカズが良すぎる。プロダクションもアンビエントにしすぎず、でも今風に作ってある。で、メロディは当たり前のように良い。ラップ成分少な目。最近の R&B の風潮はイマイチ乗り切れなかった自分みたいな人はむしろはまってしまうんじゃないか。そりゃ売れるわ。Beyonce の最新作も聴いてみたくなってしまった。