# MUSIC FROM THE MARS - After Midnight (2016)

なんとなく LITTLE CREATURES とか PANICSMILE とかの極限状態にある音楽の仲間な感じがするが、ポップなので聴きやすい。9 年ぶりのアルバムで、その制作過程はかなり厳しいものだったらしい。そんな感じはします。いつもこういう雰囲気の音楽はどこからくるのかと疑問に思いながら聴いていたが、答えは「火星」らしい。


# The Legal Matters - Conrad (2016)

既に活躍しているパワーポッパー 3 人によるバンド。いい具合に肩の力が抜けつつ、キモを押さえたポップナンバーが並ぶ。Youtube にはTFC のカバーなんかも上がっている。ジャケかわゆい。


# Fear of Men - Loom (2014)

The Pains of Being Pure at Heart (& Ablebody)とツアーを回り、TPOBPAT の女性ボーカルサポートもこなした Jess Weiss のバンド。葛藤がありつつ開放感があるギターポップ(つまりいつものやつ)で、バタバタドラムがキュート。


# Ablebody - Adult Contemporaries (2016)

で、同じく TPOBPAT の(ギターとドラムで)サポートを務めている Hochheim 兄弟が組んでいるユニット。アルバムタイトルの時点で「Adult Contemporary」=日本でいう AOR、そして曲名に「Gaucho」といえば Steely Dan なわけで、聴かなくても内容がわかる仕組み。つまり元 TPOBPAT のIce Choir(同じく今年の新譜)とほぼ同じコンセプト…。類は友を呼ぶとしか言えない。


# ニカホヨシオ - SUR LA TERRE SANS LA LUNE (月のない地上) (2016)

Yogee New Waves のサポートキーボーディストによるソロ EP。YNW 的な夏のサニーデイ…みたいな感じは全くなく、全くなく…なんだかよくわからない音楽を鳴らしている。キーボーディスト的なアプローチは感じないし、倦怠感ばかりが取り巻く。インタビューで D.A.N.や坂本慎太郎の名前が出るのもなんとなくわかる。


# Pastacas & Tenniscoats - Yaki-Läki Versions (2014)

2013 年作「Yaki-Läki」のリミックス集…なんだけど、これだけを聴いても楽しめるアルバム。Pastacas もテニスコーツもナチュラルな部分とクセの強い部分があるのでどういう音楽になっているのかと思ったけど、見事にお互いの成分を残しつつ形になっている。そしてそれがさらに第三者にリミックス、というかリアレンジされているのだが、どれもまるでこれが元曲だったかのように自然に編集されていて、とても面白い。


# Ben Lee - Freedom, Love and the Recuperation of the Human Mind (2016)

Ben Folds、Ben Kweller と組んだ The Bens で有名な Ben Lee の 12 枚目?のアルバム。(多分)今までと比べるとパワーポップ成分抑えめ・フォーク成分多めでしっとりしたアルバムだけど、その分、熟練職人作のメロディがしみる。


# BARBAGALLO - Grand Chien (2016)

Tame Impala のドラマーである Julien Barbagallo のソロ作。フランス出身である自身のルーツ(言語、ポップス感覚)が垣間見えつつも、やっぱりふわふわサイケが好きですというのが出てしまうのが良い。


# Ben L'Oncle Soul - Under My Skin (2016)

こちらもフランス出身の Ben L'Oncle Soul によるユニット。もろ 60 ~ 70 年代のソウルを今になってここまで出してしまうカッコよさ。1st はカバーかと思うくらい STAX&MOTOWN だったけど、2nd の今作はそれに加えてヒップホップや現代 R&B のリズムや音色を取り入れ、さらにかっこいい音楽になっている。


# Mark Eitzel - Don’t Be a Stranger (2012)

新譜が出るらしい American Music Club の Mark Eitzel さんソロ。バンドとソロの使い分けはよくわからないけど、どちらも緊張感と美しさの張りつめる音楽なのは間違いない。Merge や Matador から出るフォークミュージシャンのすばらしさはハズレなしという一例。