今回も最新リリースを聴きます。
# Glass Animals - How To Be a Human Being (2016)
オックスフォードのバンド。音色とかリズムは R&B のそれなんだけど、アクセントのチップチューンな音だったり、ボーカルの歌い方はちょっとクセがあったりして面白い。で良い曲。繰り返して聴きたくなる。
# Ice Choir - Designs In Rhythm (2016)
The Pains of being Pure at Heart の 2nd でドラムをたたいていた彼だけど、むしろ 2010 年に活動休止したチップチューン+ドリームポップな The Depreciation Guild の方が印象が強くて、2012 年に 1st「Afar」を出したときは「どうしてこんなバキバキ 80s 臭いユニットに…!?全然わからん!」と驚いた。でも確かに DG の 2nd はプリファブっぽさもあったので、今になると納得するし、4 年前に比べて「バキバキ 80s 臭いユニット」の本物も結構聞いたので、1st もけっこう良いアルバムだったなあと納得した。で、2nd はほぼ方向性は変わらず、純度が高まり、今流行りのインディと 80s を掛け合わせたバンドじゃなくて、全くの 80s でしかないアホユニットとして成長していたのでした。
# Local Natives - Sunlit Youth (2016)
アメリカのバンド。「チャラくなりすぎ」とか言われているらしい。前作と比較すればメインストリームな音色にはなってるけど、メロディとかアレンジのセンスはそのままだし、面白い変化だなあ、でも良いなあ、と思う。個人的には今まではストイックすぎる印象だったので、こっちのほうが好きかも。
# Okkervil River - Away (2016)
1 曲目のイントロから心をギュウっと握ってくる。今週はこのアルバムばっかり聴いていた。Radiohead っぽさとフォークっぽさを持つバンド・Shearwater のメンバーと、ポストクラシカル・インディークラシック界隈で引っ張りだこなアンサンブル・yMusic が参加しているということで、もともとバンドが持っていたそれらの要素がさらに引き立てられた素晴らしい作品になっている。曲タイトルからもわかるように、私生活で不幸があったたらしい。それがモチーフになり、アルバム全体に死のにおいが充満しているのだけど、こういっては何だがそれも音楽性を高めている。
# Stephen Steinbrink - Anagrams (2016)
アリゾナ出身のシンガーソングライター。先週挙げた Andy Shauf と一緒にこの人を挙げてる人もいて、たしかに一方が好きなら間違いないだろうなと思う。それでいえば Ryley Walker 好きな人も好き。こんな曲書けたらもう音楽人生やり切った感じになりませんか。
# 百々和宏 - スカイ イズ ブルー (2016)
MO'SOME TONEBENDER のギタボ…なのだけど、個人的には全くモーサムは通っていない、けどソロは既発の 3 枚とも聴いている。同じような人たぶん他にもいるんじゃないだろうか。それだけバンドのイメージとは違う。歌声自体のサイケっぽさと楽曲の相性が良くて、こういうモヤがかかったような曲はダルいときに合うなーと思う。この曲でこの歌詞っていうのが良いよね。
https://www.youtube.com/watch?v=TOcpRZ75UbY
# Teenage Fanclub - Here (2016)
結成 27 年目、オリジナルアルバム 11 枚目か。まあ、コメントいらないでしょう。The Darkest Part of the Night 派。
https://www.youtube.com/watch?v=dQmMX3aFz5c
# Cheap Star - Songs for the Farrelly Brothers (2016)
フランスのバンド。The Posies の二人がプロデュースしていることで有名らしい。今作も引き続き Jon と Ken が演奏から参加している他、Fountains of Wayne のドラム・Brian Young も参加。反応せざるを得ないメンバーで、予想を裏切らないサウンドと完成度。
# Steven James Adams - Old Magick (2016)
イングランドの元 The Broken Family Band フロントマンが出したソロ 2 作目。ちょっと聴いてみたバンドの方も軽快なインディポップでよかったけど、ソロではより歌声を聴かせるアレンジになっていてジンとくる。
https://www.youtube.com/watch?v=nxe9ud-b2Kw
# Jose Galvez - jglp2 (2016)
DJ でも FF9 でもなく、シンセパワーポップな Ozma のギターのソロ 2 作目。ナノムゲンフェスに出ていたつながりでアジカンのゴッチがツイートしていたんだけど、Ozma 的な軽いノリを想像していたから驚いた。エモとデスキャブを好きになった Nada Surf みたいな、メロディ重視だけどキメもクランチなギターも気持ちいいめっちゃいいアルバムだった。結局こういうの大好き。
# Snowball II - ? (2016)
最近 Lilys の Kurt Heasley 何してるのかな…とググってみたら出てきたロサンゼルスのバンド、というか Jackson Wargo さんのユニット。Kurt さんとのつながりは、今作はスペシャルサンクスで 9/16 に出る新作ではレコーディングからがっちり参加しているらしい。バンドのツイッターに登場している。正直 Lilys の新作といっても疑わないくらい、音とかリフとかメロとか歌とか Lilys っぽい。「Seagram Murals」だけ聴くと安直なシューゲフォロアーっぽく聞こえなくもないけど、他の曲も聴くとアレンジがかなり凝っていることに気付く。実際新曲のアコースティック曲「I Doughnut Want To Live」なんか、アレンジが美しすぎて酔って帰るときに星を見上げながら聴いたら号泣しそう(妄想)。