今回は完全に今の自分の好みで書きます。

Apple Music のプレイリスト

・10s

# Jacob Collier - In My Room (2016)

徹底的という言葉がふさわしい音楽。ちょっと凝り過ぎで息苦しいくらいだが、こんなに密度のある音楽って滅多にない。XTC が好きな人が Twitter で褒めていたけど、確かにそれを彷彿とさせる完璧主義者っぷり。XTC というよりそのフォロアーである Everything Everything や Dogs Die In Hot Cars を思い出すが、さらに黒っぽい後ノリやミニマルっぽさ、スティービーワンダー的風通しの良さもある。で、どうやら今 22 歳らしい。はあ。

# Egyptian Hip Hop - Good Don’t Sleep (2012)

曽我部恵一のレコメンドで知ったバンド。バンド名はこんなだけど、チルウェーブやインディポップといったほうが近い。抑え目なメロディと反復するフレーズが気持ちよく、ずっと身を任せていたくなる。音色がとにかくいい。Toro y Moi、最近の Bibio、Real Estate、Dutch Uncles なんかが好きなひとはハマるはず。

# TWEEDEES - The Second Time Around (2016)

作編曲=沖井礼二(ex.Cymbals)。これで伝わる人なら今すぐ聴くべきだし、伝わらないひとも聴けば言わんとすることはわかると思う。全くブレないパワフルな音楽。

# MARQUEE BEACH CLUB - Flavor (2016)

某ブログで「サカナクションの正統後継者」と書かれていた。アレンジの緻密性や音色の繊細さではサカナクションと比べられないが、邦ロックファンとしてメロディセンスややりたいことには反応してしまった。ニューレイブのリバイバルといわれたらそうという気もしなくもない。もう一声なんだけどなあ…。茨城県出身というのは面白いな。

# Ólafur Arnalds - Island Songs (2016)

ポストクラシカル界の雄としてシーンの第一線を行っている…と思う。出身地のアイスランドを旅して、現地在住のアーティストとコラボレーションするという企画盤的 EP。ミニマル、アンビエント、映画音楽、電子音楽への意識がありつつも、あくまでメインは生楽器+クラシック的オーケストレーションという姿勢は変わらず。だからコラボレーションをしても統一性がある作品になるんだろう。数を重ねるごとによりポップに聴かせる視点が増えてきた気もする。ちなみに元メタラーというのも高評価ポイント(?)。

https://www.youtube.com/watch?v=VonLk1UUlhA

・00s … # The Saturday People - The Saturday People (2001)

リリース年は 00s だが、 音は完全に 90s。The Ropes のベーシストと Velocity Girl のギタボ、Tree Fort Angst のギタボ、Glo-Worm のドラマーってこれは 90s のギターポップを追い求める人として絶対聞かないといけないバンドなわけであり、内容も間違いがないアルバムである。音は良くないし歌もへったくそだけど、どうしようもなく愛しいメロディが全編通して歌われるアルバム。

・90s … # Cake - Fashion Nugget (1996)

Cake というバンドは、個人的に最も理解しづらい種類の音楽をやっていると感じていた。たぶん音韻ごとのフレージングに慣れすぎていて、リズムを強調する音楽ではリズムを聴く体制に集中しすぎて、メロディがいいのかどうか判断しづらくなるのではないか?と思っている。これは特にカントリーの朴訥なボーカルに顕著で、それを下敷きにしたのが Wilco、Bob Dylan、そして Cake なんじゃないかと思う。僕はそういう音楽が(好き嫌いではなく)「苦手」で、作曲法をポップス寄りにしてくれた曲しか反応できていなかった。はたして今作も苦手ではあるが、なにか繰り返し聴き返したくなる魅力がほかとは違って感じる。何が違いなのかはわからないままではあるけど、このバンドのおかげでまた一つ興味の範囲が広がった気がした。

https://www.youtube.com/watch?v=596qaxm-u4o

・80s … # Japan - Tin Drum (1981)

David Sylvian の変態ボーカル&ギターと、それに負けずとグイグイ突っ込んでくる変態ベース・キーボード・リズムの応酬。変態だらけのバンドがお互いの自己主張を押し付け合うギリギリの空気の中作り出したラストアルバム、ときたら悪くないはずはない。鳴っているどの音に耳を集中させても飽きない。パンクへの反動(ポストパンク)という域を超えて、凄い音楽ってなんだ?という追求を感じた。

https://www.youtube.com/watch?v=NNcdJRrnPns

・70s … # Curtis Mayfield - Superfly (soundtrack) (1972)

オールドロックサークル所属とか言いながら、恥ずかしながらカーティスを聴いてきていなかった。先日くっくる氏のニコ生で素晴らしいベースライン特集をやっていて、そこで聴いて衝撃を受けたのがこのアルバム。とにかくこれも各パートかっこいいことしかしてないけど、全体でバランスが取れているのがすごい。

https://www.youtube.com/watch?v=0B6TKClPFQA

・60s … # Eternity’s Children - Timeless (1968)

あまり詳細は知らないが、解散後にメンバーが結成する「Starbuck」から辿って知ったバンド。ジャンルは「Sunshine pop」とされるらしく、Mama’s & Papa's や 5th Dimension、Harrpers Bizarre などと比較されている。とにかくハーモニーの複雑さとそれを感じさせないポップさが素晴らしく、繰り返し聴いている。

https://www.youtube.com/watch?v=Wni_XKxPzF8